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心臓疾患というのは、心臓の血管が酸素たっぷりの血液を十分に心臓に送り込めなくなることが原因で起きる症状の総称で、たとえば心臓発作がその例です。アメリカでは死因の第1位で、毎年約 65万 5,000人が心臓疾患で亡くなります。死亡者の4人に1人です。心臓疾患の危険因子として大きなものには、不健康な食生活、運動不足、糖尿病、肥満、過剰なアルコール摂取などがあります。

同様に、「脳の発作」と呼ばれることもある脳卒中は、脳への血流が 遮断されたり減少したりすると起こります。ですから、心臓発作その他の心臓疾患の予防に役立つこと(食事、運動、CBD サプリを摂ることを含む健康的なライフスタイルなど)は、脳卒中の予防にも役立ちます。CBD はまた、脳卒中が起きてしまった後の脳の保護にも重要な役割を果たします。

研究によれば CBD は、動脈硬化を防ぎ、血圧を下げ、危険な場合もある不整脈を減少させるなど、さまざまな形で心臓血管機能を健康に保ち、心臓疾患の予防に役立ちます。

動脈の中で

問題がまず初めに発生するのは動脈の中です。動脈の壁が傷つくと、プラークが溜まって血管が狭くなります。これをアテローム硬化症といって、非常に多い心臓疾患です。原因として多いのは炎症や高血圧です。動物実験の結果は、ごく低用量の THC を日常的に使用することで、アテローム性動脈硬化症の進行を抑えられるということを示しています。

THC と CBD にはともに血管拡張作用があり、エンドカンナビノイド・システムがこれを司っています。それによって、血圧には非常に良い効 果があります。2017年にイギリスで行われた研究では、被験者の男性集団に、600 ミリグラムの CBD または偽薬を与え、安静時血圧を計り、通常血圧を上げるストレステストの後に再度血圧を計測しました。すると、このたった一度の CBD の投与によって、収縮期血圧が 6 mmHG 下がりました。さらに、偽薬を投与された人と比べると、ストレステストによる血圧の上昇幅が低いという結果でした。

追跡研究では、26人の被験者の男性に、600 ミリグラムの CBD または偽薬を 7日間投与したところ、結果は分かれました。安静時血圧の数値は、時間の経過とともに被験者に CBD に対する耐性がついていることを示しましたが、ストレス下で血圧を下げる効果には変化はありませんでした。(もちろん、もともと低血圧の人は、CBD の降圧作用には注意が必要です。高用量の摂取は避ける必要があるかもしれません。)

「CBD による長期的な治療が動脈壁の硬化を軽減し、内頚動脈の血流と内皮機能を改善するという事実は、CBD が血管機能に良い影響を与えることを示しており、該当する患者におけるさらなる研究に値する」と、筆頭著者であるシアーシャ・E・オサリバン博士は述べています。

心不整脈

CBD は心不整脈の予防にも効果があります。心不整脈とは、脈拍が速すぎたり、遅すぎたり、あるいは一定でなかったりすることです。不整脈は、長期間にわたるストレスが原因で起きることがあります─コルチゾールが多いと、血圧、血中コレステロール、血糖値、トリグリセリドその他、心臓疾患の危険因子が概して増加するからです。CBD の抗不安作用は、ストレスを低下させ、コルチゾールを減少させて、それらが原因の不整脈を防ぎます。

基礎研究ではまた、脳卒中に伴う虚血(心臓への血液供給の不足)が原因の心不整脈を CBD が抑え、酸素の欠乏による組織の損傷を最小限にできることもわかっています。『British Journal of Pharmacology』に掲載された論文は、ラットを使った実験で、30 分間の冠状動脈閉塞(冠状動脈の血流を部分的あるいは完全に遮断すること。胸の痛み、心臓発作、組織の損傷などが起きる)の 10分前、あるいは血流が再開される 10分前に CBD を与えると、与えなかったラットと比べて不整脈と組織の損傷が少なかったと述べています。この分野の研究はまだ初期段階ですが、すでに大きな可能性が示されています。

CBD は心不整脈の予防にも効果があります。

カンナビノイドはまた、フリーラジカルを掃討し、体内にあるその他の抗酸化物質の効果を高めますから、CBD は、加工食品や環境汚染物質などフリーラジカルを生成するものへの暴露による細胞のダメージを軽減させ、心臓疾患を防ぐのに役立つ可能性があります。

さらに CBD は、アデノシンという化学物質の再取り込みを遅らせる(つまり、血中のアデノシン量を増やす)ことにより、炎症を鎮め、心臓の健全な機能を維持するのにも役立ちます。

現在、高血圧、高コレステロール、その他の心臓疾患の治療薬を摂っている人は、CBD を摂り始める前に主治医と相談することが大切です。高用量の CBD はそうした処方薬の一部の代謝を阻害し、その結果問題が生じかねないからです。

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リーダーズ・ダイジェストと Project CBD による『CBDエッセンシャルガイド』より抜粋

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