Project CBD is made possible by the support of our partners.

イギリス人 DJ として有名な 31 歳のチェルシー・レイランド(Chelsea Leyland)は、夜ともなればマイアミの華やかなパーティーで、金髪と茶色の目を引き立たせるシモーン・ロシャのドレスの裾を揺らしながらビートを操っているかもしれません。でも昼間の彼女は活動家の顔に早変わり。アメリカ各地を訪れ、インタビューを受けたり、カンファレンスで講演し、ドキュメンタリー映画を撮影したりしています — どれも、複雑で議論の的になりやすい、医療大麻に関するものです。チェルシーは、自分がどうやって重篤な神経性疾患を克服したかを人々に伝えたいのです。彼女はてんかん患者です。そして、ここ数年は発作がありませんが、医薬品は一切使っていません。唯一使っているのが医療大麻なのです。

チェルシーは、突然てんかんの発作に襲われた日のことを覚えています。そのとき彼女は 15歳で、家族とともに車に乗っており、後部座席に座っていました。ロンドン郊外の林の中を走っていて、水玉模様になった木漏れ日がチラチラと揺れ、それが彼女の頭の中にそれまで味わったことのない感覚を引き起こしたのです。「脳が奇妙な感じだったの」と彼女は言います。「違う波長になったみたいな」

時が経つにつれ、彼女の脳に起きた「奇妙な」感覚は、突然の手脚の痙動となって現れるようになりました。多くの場合それが起きるのは朝、朝食を摂っているときで、シリアルの入ったボウルやティーカップが手から落ちるのでした。(発作が起きると、その気はないのに患者が食器を投げ飛ばすので、医師はこれを「皿投げてんかん」と呼ぶことがあります。)結局チェルシーは若年性ミオクローヌスてんかんと診断されました。通常青年期に発症するてんかんです。抗てんかん薬を処方されましたが、それには不安、苛立ち、激しい怒りを感じたりうつになったりするという副作用がありました。そして発作はなくなりませんでした。

「突然 何もかもが現実感を失うの」

てんかん患者は、発作が始まる直前の感覚を、「足先から頭のてっぺんまで冷たい風が吹き抜けるような感じで、突然何もかもが現実感を失う」のだと言います。発作は、脳内でニューロンが誤って発火し、それが神経興奮の爆発的な連鎖を引き起こし、異常な症状が次々に起こります — たとえば視覚・聴覚に障害が起きたり、味覚や嗅覚に異常があったり、瞳孔が拡大したり、筋肉が硬直したりけいれんが抑えられなかったりするのです。嘔吐したり、大声で叫んだり、転倒して意識を失ったり、発作が治まって意識を取り戻してもその間のことを何も覚えていなかったりもします。

てんかん発作があった人は往々にして、その後何日も疲労感が続き、不眠や疼痛があったり、頭がぼんやりしたりします。

てんかんと聞くと、床に倒れて激しく身体を揺らし、泡を吹き、白目をむいている人を連想しがちです。けれどもこのような全身性の大発作(強直間代発作)は、無数にあるてんかんの症状の一つにすぎず、そうした症状の多くは人の目にはすぐにはそれとわかりません。てんかんの治療がことのほか難しいのは、こういう隠れた側面があるからです — つまり、フラッシュバック、気分変動、唐突な既視感、集中できない、記憶喪失などの認知機能障害です。

てんかん発作があった人は往々にして、その後何日も疲労感が続き、不眠や疼痛があったり、頭がぼんやりしたりします。てんかん発作の後の調子の悪い日についてチェルシーは、「ものすごく馬鹿になったみたいに感じたわ。適切な言葉が出てこなかったり、物事をちゃんと考えられないの。発作をころっと忘れることなんてできないのよ、仕事にも私生活にも影響があったわ」と言います。

てんかん患者にはうつ病の人や、パニック障害、広場恐怖症などの精神疾患の人も少なくありません。不安感を募らせる人もいます。今にも発作が起きるかもしれない、というストレスは絶え間ない恐怖感と、周りの人を混乱させる回避行動につながります。予定をたびたびキャンセルしたり、新しい状況にビクビクする様子に、「色んなことを気にし過ぎのお嬢様みたいだとみんなに言われた」とチェルシー。「てんかんがどれほど容赦なく行動の選択を左右するか、安全であるということがどれほど重要になるか、がみんなにはわからなかったの」

常に「オン」の状態

ジョン・デ・ヴィラ(John De Villa)には、てんかんに伴う圧倒されるほどの不安感が痛いほどわかります。チェルシーと同じく、彼の場合も初めてのてんかん発作は車の運転中に起こりました。今でも彼は運転席に座るたびに不安を感じます。てんかんという恐怖の館にジョンが突如引き込まれたのは、40歳だった 2015年 7月 1日で、突如「奇妙な」感覚に襲われ、口の中に不思議な味がするのに気づいたのでした。車には、妻のマキシーンと、2匹のシーズー犬、プリンスとコービーが乗っていました。車を路肩に寄せた彼を、続いて大発作が襲いました。それはまるで「脳みそが身体から放り出されたみたいだった」とジョンは言います。

Image
 

スキンヘッドで人なつこい笑顔を見せるカナダ人のジョンは、その日まで、健康には何の問題もありませんでした。でもその一瞬にすべてが変わってしまったのです。彼は寝たきりになり、トイレまで歩いていくことも、自分でコップに水を注ぐこともできなくなりました。まともにしゃべることもできませんでした。マキシーンは恐怖のどん底にいました。二匹の犬たちでさえ何か問題が起きたことを察知し、プリンスとコービーはジョンのベッドにぴったりと付き添って、発作が起きるたびに彼の顔を舐めるのでした。

ところが、何十回と検査を繰り返しても、ジョンには何の異常も見つかりませんでした。医師たちは頭を抱えましたが、ある日、神経科医がジョンの仕事について尋ねました。ジョンは以前ある IT 企業で、ハッカー対策警備員として極度にストレスの高い仕事をしていました。「何年間も、一度に3時間以上眠ったことはありませんでした。常に『オン』の状態だったんです」

その神経科医はこれと似た症例を見たことがありました。 何年間も張り詰めた仕事をしたことによって、脳が、発作性疾患が起こるほどのダメージを受けてしまうのです。医師らはジョンに十数種の抗てんかん薬を処方しました。処方された医薬品には非常に依存性の高いベンゾジアゼピンも含まれ、ジョンの発作の回数を減らしはしましたが、同時に彼を「完全なゾンビ」にしてしまいました。仕事も運転もできず、歩くのも起きているのもやっとでした。ジョンの妻は突如としてフルタイムの世話係兼一家の大黒柱という役割を担わなくてはならなくなりました。たしかに彼女の夫は薬によって生かされてはいましたが、二人の生活はめちゃめちゃでした。

死ぬより感覚がない方がまし?

今からそれほど遠くない昔、てんかん患者のことを人々は、神に祝福された人か、あるいは悪魔に呪われた人と考えていました(後者の場合の方が多かったようです)。古代ギリシャ人は、この「神聖な」病気を治せるのは神だけだと信じていましたし、中世ヨーロッパでは、悪魔の憑依の一種と考えられていたてんかん発作の治療法としては、香を炊き込めて行う除霊の儀式が頼りでした。

時代とともに、てんかんの「引きつけ」を治療するためのさまざまな方法が考案されました。ヤドリギ、リチウム、ヒ素、テレピン、阿片、モルヒネなど、次々と現れる治療法は、時折効果があることもありましたがほとんどは失敗でした。やがて硝酸銀が試され(皮膚が青灰色になりました)、続いて1800年代半ばに臭化カリウムとフェノバルビタールの発見がありました。この二つはいずれも発作を抑えるのには役立ちましたが、副作用として、嘔吐、脚がふらつく、よだれが出る、肝機能を低下させる、感覚が麻痺する、などがありました。

強力な抗てんかん薬に命を救われた人は多かったものの、てんかんという病気が治癒するわけではなく、マイナス面も多々あります。

19世紀、ヨーロッパとアメリカでは、てんかん患者は徹底的に鎮静され、家に閉じ込められたり、拘束具をつけられたり、頭蓋骨の一部を手術で除去されたりしました。男性の患者は、(てんかんとマスターベーションが関係していると思われていたため)去勢されることさえありました。現在、最も一般的な治療は長期的な薬物療法であり、鎮静剤に依存しています。

強力な抗てんかん薬(AED)に命を救われた人は多かったものの、てんかんという病気が治癒するわけではなく、マイナス面も多々あります。AED の副作用には、ひどい倦怠感、眠気、めまい、悪心、極端な気分変動、体重増加などが含まれます。長期的な使用は、代謝性変化、肝疾患、脳卒中のリスク増加、骨がもろくなる、ホルモン異常、視覚障害、胆石、血小板減少、膵臓疾患などにつながる可能性があります。ジョンとチェルシーを待っていたのはそんな未来だったのです。

「魔法じゃない」

若くしててんかんを患ったチェルシーは、不安感に苛まれながら安全さばかりを追い求める自分に反旗を翻しました。チェルシーはニューヨークに移り、DJ としてのキャリアをスタートさせて、張り詰めた、往々にして恐ろしい状況に自ら身を投じました。そうすることで自分の病気に抵抗し、病気が自分の生き方を決めるのを拒んだのです。でも、常に刺激に晒され、深夜まで働き、AED の鎮静作用に時差ボケが重なる、という状況はあまりにも過酷でした。てんかんと闘いながら普通の生活を送ろうという努力は大きな負担となって彼女にのしかかりました。

チェルシーは、てんかんの症状や処方薬の恐ろしい副作用を抱えながら、野心的なキャリアを続けようとしました。そんな 2016年のある日、友人の強い勧めでチェルシーはヘンプ由来の CBD オイルを試したのです。すぐに健康面に改善が見られました。「『てんかんじゃないってきっとこういうことなんだわ』と思ったの」と、そのときのことをチェルシーは回想します。「CBD を摂ると、普通になれるのよ」

それから数カ月間、チェルシーは、ヘンプ由来のもの、大麻由来のもの、フルスペクトラムのものやアイソレートなど、さまざまな高 CBD 製品を試し、用量も色々変えて最も効果がありそうな量を探しました。CBD を使って、医薬品は徐々にやめました。でも、CBD を使い始めた当初は症状の改善があったものの、不眠症、疲労感、認知障害は続いていました。子宮内膜症と過敏性腸症候群からくる激しい痛みもありました。

ニューヨーク市に住んでいたチェルシーは、医療大麻患者の認証を取りました。2018年、チェルシーはマンハッタンにある、州に認可されたディスペンサリーに行き、大麻草全草から抽出された、ある程度の THC を含む高 CBD 製品を購入しました。そしてすぐにその効果の高さに気づきました。「何もかもがシャープに感じられた」とチェルシーは言います。「欠けていたパズルのピースがピタッとはまったみたいだった」

CBDTHC の比率を色々試してみたのが功を奏して、睡眠も胃腸の調子も改善されました。発作も起きなくなりました。THC が含まれていると、すべてが良い波に乗ったようでした。最近は、ここ数年で一番体調が良い、とチェルシーは言います。

もともとチェルシーは、医薬品に頼るのは好きではありませんでした。もっとホリスティックなアプローチの方が好きなのです。「やるべきことはやらないとね。砂糖や単純炭水化物は摂らないようにしているし、エクササイズをしたり、鍼治療を受けたりもするの。てんかんのために毎日医療大麻を使っているけど、大麻は私が抱えている他の病気にも効果があるわ。オイルもベイプも、外用薬や座薬も使う。これは別に魔法じゃなくて、現実的なことだし、効果があるのよ」

CBDの有望性

脳の障害の治療に大麻を使うというのは大昔から行われていることです。古代アッシリア人の書き遺したものには、「幽霊の手」(当時てんかんはそう呼ばれていました)を改善する治療法として大麻が言及されています。1842年になると、著名なアイルランド人医師ウィリアム・オショネシー(William O’Shaughnessy)は「ガンジャ」または「インドヘンプ」が「非常に価値のある抗けいれん薬」である、と言っています。1860年にはオハイオ州医師会が、大麻チンキがよく奏効する多数の疾患の中に、「幼児のけいれん」と「てんかん」を含めています。こうした製剤は、1937年に「マリファナ」が事実上禁止されるまでは、アメリカでも広く流通していたのです。

「リーファー・マッドネス」キャンペーンと連邦法による大麻の非合法化によって、大麻の持つさまざまな医療効果に関する知識は間もなく失われてしまいました。半世紀にわたって社会の隅に追いやられていた大麻は、AIDS の流行とともに、緊急を要する治療法の選択肢として再びその姿を現します。先頭を切ってカリフォルニア州が、1996年に医療大麻を合法化しました。そして医療大麻は人気の政治課題となり、それが次々と広がっていきました。運良く 2009年に北カリフォルニアで CBD を豊富に含む大麻草が再発見されたことで、アメリカ全国ですでに勢いを増しつつあった大麻に肯定的なカルチャーへのシフトが、ますます加速したのです。

2013年の夏、コロラド州に住む重篤なてんかんの子どもに高 CBD のヘンプオイルが奏効したことを伝える、サンジェイ・グプタ(Sanjay Gupta)による画期的なドキュメンタリー番組が CNN で放送されました。CBD はたちまちのうちに医学界のロックスターとなりました。しかも CBD には THC のような陶酔作用がなく、子どもをハイにしません。喫煙したりハイになったりすることなく大麻の医療効果を享受できる、という可能性は、多くの人にとって抗いがたい魅力でした。THC をまったくあるいはごく微量しか含まないヘンプ由来の CBD 製品を合法化する、「CBDオンリー」の合法化案を可決する州が次から次へと続きました。FDA は、2種類の小児てんかんを適応症として、CBD アイソレートであるエピディオレックスを医薬品として認可しました。

THC への入り口

CBD の大麻について聞いたことがあったジョンは、必死の思いで試してみることにしました。それは 2015年のことで、カナダでは大麻はまだ違法でしたが、闇市場で、全草抽出の、ほとんど THC を含まない高 CBD オイルを手に入れることができました。その効果はほとんどたちどころに表れ、発作の回数が減りました。また CBD は他の薬の効果も高めたようで、副作用のひどかった薬の用量を減らすことができました。

ところが、数か月間は改善が見られたものの、ジョンはカンナビジオールに対する耐性が付き、効果を感じなくなりました。定期的に CBD を摂るのを休み、耐性がついた身体を元に戻そうとしましたが、そうするとまた発作が起きるのでした。でもジョンは、医薬品を再び増やすことは決してすまいと決めていました。薬をやめるのは拷問でした。依存性のある AED を完全に身体から排除するまでには、「汗をかき、身体が震え、薬を渇望し、食欲のない」8か月を要した、とジョンは言います。「諦めかけたことも2度ありました」

この地獄のようなリハビリの期間中、ジョンにとって最大の助けとなったのが、高 CBD の大麻に若干の THC を加えたことでした。最初はハイになることに付きまとうネガティブなイメージを恐れていたジョンでしたが、彼は、CBD を使い始めた頃に感じた「普通に戻った」感覚を取り戻すためなら何でもするつもりでした。そして THC は、状況をガラリと変えたのです。処方薬を摂らなくなると、「雲が晴れたようでした。やっと頭がスッキリして、人として機能できるようになったんです」。発作が止まり、それ以来今日までジョンには一度も発作が起きていません。毎日の CBDTHC の摂取に助けられ、発作のない日が4年以上続いています。

最近は、昼間は CBDTHC の比率が 4:1 のフルスペクトラム・オイルを、夜は眠れるように THC を主成分とする製品を使っています。時折 THCA を豊富に含む製品を使うこともあります — THCA にはやはり抗けいれん作用があり、陶酔作用がありません。ジョンの妻と、フィリピンからの移民である彼の両親(ともに 70歳代)も医療大麻を使っています。ジョンの父親は前立腺肥大が劇的に改善され、主治医をびっくりさせました。コービーとプリンスも、CBD を含むドッグフードを毎日食べています。

諦めないこと

チェルシーとジョンはともに、フルスペクトラムのカンナビスオイルに助けられたことに非常に感謝しており、自分たちと同じように発作に苦しんでいる人たちを助けたいと思っています。ジョンは勇敢にも、カナダで大麻が合法化される前に自分の体験を公表し、現在は2つの会社を経営しながらてんかん患者にサポートと情報を提供しています。ストレスのレベルを低くすることの大切さを身を持って学んだので、妻のマキシーンと2匹の犬とともに在宅で仕事をしています。チェルシーは、CBD や医療大麻について人々を啓蒙することに多くの時間を費やしています。

仕事で各地を移動するチェルシーは、大麻を合法化した各州の大麻製品を手に入れることはできますが、チェルシーと同じくてんかんがある妹のタムシンに会いにロンドンに戻るときには一切の大麻製品を持っていくことができません。タムシンには重篤な神経性疾患があり、毎日、多いときには 100回もの発作があります。タムシンは現在、ロンドン郊外の国民健康医療施設で暮らしています。

チェルシーは、医療大麻はタムシンを助けることができると信じていますが、イギリスでは大麻の処方を受けるのは非常に困難です。現在イギリスでは正式に医療大麻患者と認められている人はほんの数人しかいません。また政府に承認された大麻製品は非常に高価で、平均すると年に3万ドル(約 330万円)ほどかかります。その結果患者の多くは、どうしても必要な薬をより安く手に入れるために闇市場に流れます。

「アメリカからこっそり CBD を持ち込めばいいという問題ではないの」— 患者が非合法的な手段でカンナビスを入手する必要があってはならないと考えるチェルシーは言います。病気で苦しんでいる人が、適切な方法で栽培・加工されたかどうかも、自分に必要なカンナビノイドを含んでいるかどうかもわからない、きちんと監督されていない製品を試す以外に選択肢がない状況はあまりにも理不尽だ、と感じているのです。

チェルシーの活動の核には、てんかんを持つ二人姉妹 — 一人は生き生きと生産的な生活を送り、もう一人は今のところ改善の希望が見えない状態で行きている — の物語があります。非営利団体 CBD for Epilepsy の運営のほか、チェルシーは今、『Separating the Strains』というドキュメンタリーの制作にも関わっています。これは二人の姉妹を追いながら、大麻がどのようにてんかんその他の神経変性疾患の患者を助けてきたかを、単なる体験談以上の形で見せようとするものです。現時点で科学的にわかっていること、栽培や加工の手法などを、安全性、信頼性、そして何よりも、患者がどうしたら製品を入手できるかということに重点を置いて描きます。この映画が、医療目的で大麻を使う人が正しい情報に基づいた決断をする助けになれればとチェルシーは願っています。チェルシーの最終的な目標は、イギリス、アメリカ、そしてそれ以外の国々で大麻を合法化することです。

「大麻は私に人生を返してくれたの」とチェルシーは言います。「薬をやめられたのも、眠れるようになったのも、発作が起きるんじゃないかとビクビクしながら一日を過ごさなくてよくなったのも大麻のおかげ。私にとって大麻は一番効果的な薬なの。そして大麻は妹のことも助けられると思う。妹や他の患者が大麻を使えるようになれば、発作が減って生活の質が改善されるわ」

あるてんかん患者に効果があったものが、別のてんかん患者にも効くとは限らないこともチェルシーにはわかっています。でも、CBD だけでなく、さまざまな医療大麻製品が、合法的、安全、かつ安価に手に入らない限り、彼女の妹のような患者は、カンナビスオイルが効くかどうかを試すことさえできません。チェルシーとジョンはともに、悲劇的な、生きるか死ぬかの状況を大麻の力を借りて克服しました。てんかんに呪われる状況がどんなものであるかを知っている二人は、すべてのてんかん患者が自分たちと同じような生活の質を手に入れるチャンスを与えられるまで決して諦めるつもりはありません。二人にとって、それは闘い続ける価値があることなのです。


Project CBD の寄稿者メリンダ・ミスラカ(Melinda Misuraca)は、以前は昔ながらの方法で、高CBDの大麻を栽培していた。High Times、Alternet、その他さまざまな媒体に寄稿している。


当サイトの著作権は Project CBD にあります。許可なく転載を禁じます。


参考文献

  1. Gowers, W.R. (1881). Epilepsy and other chronic convulsive diseases : their causes, symptoms, & treatment. London: Churchill.
  2. Temkin, Owes. (1945). The falling sickness : A history of epilepsy from the Greeks to the beginnings of modern neurology. Baltimore: Johns Hopkins Press.
  3. Hebel. E.L. (2013). Marihuana: The First Twelve Thousand Years. New York: Springer Science & Business Media.
  4. Russo, E. Cannabis and epilepsy: An ancient treatment returns to the fore. Epilepsy and Behaviour. 2017 May;70(Pt B):292-297. Epub 2016 Dec 15. PubMed PMID: 27989385.
  5. Lattanzi, Simona & Brigo, Francesco & Cagnetti, Claudia & Trinka, Eugen & Silvestrini, Mauro. (2018). Efficacy and Safety of Adjunctive Cannabidiol in Patients with Lennox–Gastaut Syndrome: A Systematic Review and Meta-Analysis. CNS Drugs. 32. 10.1007/s40263-018-0558-9.
  6. Devinsky, Orrin & Cilio, Maria Roberta & Cross, Judith & Fernández-Ruiz, Javier & French, Jacqueline & Hill, Charlotte & Katz, Russell & Di Marzo, Vincenzo & Jutras-Aswad, Didier & George Notcutt, William & Martínez-Orgado, José & Robson, Philip & Rohrback, B & Thiele, Elizabeth & Whalley, Benjamin & Friedman, Daniel. (2014). Cannabidiol: Pharmacology and potential therapeutic role in epilepsy and other neuropsychiatric disorders. Epilepsia. 55. 10.1111/epi.12631.
  7. Rosenberg, Evan & Tsien, Richard & Whalley, Benjamin & Devinsky, Orrin. (2015). Cannabinoids and Epilepsy. Neurotherapeutics : the journal of the American Society for Experimental NeuroTherapeutics. 12. 10.1007/s13311-015-0375-5.
  8. Russo, Ethan & Jiang, Hongen & Li, Xiao & Sutton, Alan & Carboni, Andrea & Del Bianco, Francesca & Mandolino, Giuseppe & J Potter, David & Zhao, You-Xing & Bera, Subir & Zhang, Yong-Bing & Lü, En-Guo & Ferguson, David & Hueber, Francis & Zhao, Liang-Cheng & Liu, Chang-Jiang & Wang, Yu-Fei & Li, Cheng-Sen. (2008). Phytochemical and Genetic Analyses of Ancient Cannabis from Central Asia. Journal of experimental botany. 59. 4171-82. 10.1093/jxb/ern260.

Project CBD is made possible by the support of our partners.

More from this category