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Published in full in The Nation.

大麻草に含まれるある一つの化合物が現代医療に革命をもたらすかもしれない——大麻が持つ驚異的な医療効果こそ、大麻を合法化すべき最大の理由です。

アメリカの連邦政府はこれまで長い間、大麻のネガティブな作用を証明するために設計された研究にばかり資金を提供し、その一方で、大麻が持っている有用な作用についての研究を阻んできました。ところが皮肉にも、大麻が及ぼす害を政府が必死で探してくれたおかげで、大麻がなぜ非常に多様な医療効果を持ち、地球上で最も人気のある違法物質なのか、その理由を説明する科学的知見が得られたのです。

現代科学における最も素晴らしく、それなのにほとんど知られていない発見は、その中心に大麻草がありました。大麻の作用に関する研究が直接的に、それまで知られていなかった生化学的信号伝達システムが人間の体内にあるという発見につながったのです。それがエンドカンナビノイド・システムであり、私たちの生理機能、心的状態、そして日々の体験を調節するのに欠かせない役割を果たしています。空腹感、睡眠、炎症、ストレス、血圧、体温、グルコース代謝、骨密度、妊孕性、概日リズム、気分、その他色々なことに関連しているのです。

科学者の間では、エンドカンナビノイド・システムの発見は、私たちが人間に関する生物学的理解を深める過程において大きな影響力を持つものとして認知されるようになりつつあります。その決定的な発端となったのは、1988年に政府の出資によってセントルイス大学医学部で行われた研究でした。哺乳動物の脳に、大麻草に含まれる化合物に薬理学的に反応する受容体(細胞膜上にある特別なタンパク分子)が多数発現していることがわかったのです。

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