2023年 1月26日、FDAは CBD に関する局の方針を発表しました。これは、これまで長期にわたって FDA が見せ続けてきた、医薬品以外の CBD 製品の管理に関するやる気のなさ、あるいは能力の欠如を再確認させるものです。その発表の内容は、「FDA は、食品およびサプリメントに関する既存の規制の枠組みはカンナビジオールには不適切と結論、議会と協力して今後の新たな規制の方法を模索する構え」という大仰なタイトルに始まり、不誠実でまったくわけのわからないものです。
何年もにわたって時間稼ぎをしてきた挙げ句、基本的に FDA は、そのお役所仕事では一般の人々の間に広がる CBD 人気の規模と重大さに対応ができないということを認めたわけです。そしてその責任を議会に転嫁しているのです。
むしろタイトルは、「FDA は、食品およびサプリメントに関する既存の規制の枠組みは不適切と結論」だけの方が当たっているでしょう。
いつものことながら FDA は、医薬品として承認されている CBD 製品ばかりを優遇しています。これはその安全性の高さから、規制物質でさえありません。ところが医薬品以外の CBD 製品となると FDA は、一般の人が使用するのは危険すぎると言って譲らないのです。
注目すべきは、全草であれ、派生物であれ、カンナビジオール(CBD)は 2010年から市場に出回り、これまで数百万人が CBD 製品を使っているけれども明らかな有害性は見られない、ということです。2018年には WHO が、CBDは「基本的に認容性が高く安全な物質であり、乱用または依存の可能性を持つという兆候も見られない」と報告しています。ValidCare が行った、人の肝機能に CBD が与える影響を調べるための臨床試験の結果も、CBD に問題はないという結果でした。
FDA は、一般の人々の間に広がる CBD 人気の規模と重大さに対応ができません。
にもかかわらず、今回の FDA の発表は、依然として CBD の危険性を誇張する一方、科学的に証明されている抗けいれん作用以外の重要な効果を無視しています。「人々が、CBD を与えられた家畜からの肉、牛乳、卵などから知らないうちに CBD に暴露する可能性がある」という、人を脅かすような FDA の言い草はあまりにも馬鹿げています。
残念ながら、ヘンプ由来 CBD 製品を販売する企業には、製品の品質、製造過程、ラベル表示についての義務を果たしていないところが多く、このことを見ても、規制制度が至急に必要とされていることは明らかです。ところが FDA は、製薬業界に阿って、その規制制度を提供しようとしないのです。
全草を使った CBD 製品の規制監督の義務を怠ることで FDA は、大麻は医療効果のない危険なドラッグだと言い続ける連邦政府に対し、人々が敬意を持つことを困難にし、不信感を助長していると言えるでしょう。