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トランプに引っ掻き回されるこの時代にあってはわかりにくいことかもしれませんが、私たちは今、サイケデリックス(幻覚物質)復興の只中にいます。LSD、マジックマッシュルーム、アヤワスカ、ケタミン、その他、幻覚作用を持つ薬を試みることについて、かつてなかったほどに関心が高まっているのです。

この復興には、リセルグ酸ジエチルアミド(LSD)が研究室を抜け出して思いも寄らない「魔法使いの弟子」物語の主役になった 1960年代のような、極彩色の華やかさはありません。でも LSD が辿った数奇な運命は、「事実は小説よりも奇なり」どころの話ではありません。かつて CIA とアメリカの軍隊に秘密兵器として用いられたこともある LSD は、強力な触媒に姿を変えてカウンターカルチャーを花開かせ、アーティスト、科学者、発明家、ヒーラーをはじめ、多くの人々に精神変容をもたらしてきたのです。

LSD は大麻のように社会に蔓延することはありませんでしたが、この2つの物質は、俗に「60年代」と呼ばれる時代の社会的動乱と結び付けられてきました。当時 LSD を経験した人のほとんどがまた大麻を吸っていました。気分を変容させるこうした薬物は、あたかもワンツーパンチのように、アメリカ人の精神を揺さぶったのです。続いて起こったそれらに対する反発は激しいもので、大麻と LSD を社会の主流に持ち込もうとする努力は何十年もの間妨げられてきました。連邦法のもとではどちらも未だに、危険で医療用途のない薬物を意味するスケジュール I の物質です。

随分時間はかかりましたが、幻覚物質の合法化活動は今再び勢いを増しつつあります。社会に受け入れられてもらうために、活動家たちは、大麻合法化が用いて成功した戦略を採用しています。つまり、その医療的側面を強調し、しっかりとした科学的エビデンスを揃え、きちんとしたトレーニングを受けた医療従事者の監視のもとで使えば深い心の傷を癒やすことができることを示す、というものです。現在幻覚物質の合法化に携わっている人たちは、1960年代の遺産を引き継ぎつつも、そうした過去の記憶からは慎重に距離を置いています。1960年代の急進主義者は LSD を、確立された体制を覆すことを可能にする化学物質としてもてはやしましたが、現在のサイケデリックスは、トラウマを抱える兵士の心を癒やす薬として使用が推奨されているのです。

何に効くのか?

LSD の医療効果とはどんなものなのでしょうか? そして、もしも医療大麻と関係があるとしたら、それはどんな関係なのでしょうか? こうした問いに答えるためには、1960年代半ばにアメリカで LSD の使用が禁止される以前に LSD に関わっていたいくつかのグループについて知ることが役立ちます。全く異なる社会的背景を持ったこれらのグループは、LSD とはどういうもので、自分たちの目的を前進させるために LSD をどのように利用できるのか、それぞれに異なった思惑を持っていました。

先駆的な科学者たちにとって LSD は、人間の精神がどのような仕組みになっているのかを研究するためのパワフルなツールであり、脳内の化学成分や精神疾患の謎を解き明かすための、待ち望まれていた鍵でした。

1940年代後半から 1950年代に LSD の研究を始めた先駆的な科学者たちにとって LSD は、人間の精神がどのような仕組みになっているのかを研究するためのパワフルなツールであり、脳内の化学成分や精神疾患の謎を解き明かすための、待ち望まれていた鍵でした。神経科学に大いなる恩恵をもたらしたこの素晴らしい研究手段のおかげで、統合失調症の生化学的背景と、この得体のしれない病気をもしかしたら治せるかもしれない治療法についての新たな仮説が生まれたのです。

LSD はまた、非常に早い段階で、秘密裏に、CIAによって「従来とは異なる戦争における新たな武器となる可能性を持つ化学物質」として採用されました。かつて機密文書とされていた 1950年代の CIA の書類には、LSD のことがそう書かれているのです。世間一般では LSD についてほとんど何も知られていなかったこの時代、アメリカのスパイの親玉たちは、無色で無味無臭のこの化合物を、諜報活動に革命を起こし、アメリカの諜報機関が冷戦の敵国に対して決定的に有利な立場を得るための手段と考えていました。

アメリカの軍隊もまた LSD を重要視していました。陸軍の参謀たちは LSD を、精神に影響することによる武器として使えると大いに期待していたのです。「狂気を呼ぶガス」を都市の上空から噴霧すれば、膨大な人口に対し、一人も殺すことなくその戦闘機能を奪える — 彼らはそんなことを夢想しました。LSD は、「人が死なない戦争」という時代の到来を告げるはずの、新種の武器となる可能性を秘めていました。

人を癒やす麻薬

1950年代後半になると、LSD を、サイコセラピーの進展を早めることのできる癒やしの化合物であると褒めそやす、精神科医をはじめとする医師が増えていきました。LSD には、潜在意識を顕在意識に変え、心の奥深く隠れていたものを表出させて、長い間隠されていたストレスや神経過敏な行動の原因を明らかにするという不可思議な力があるのです。「サイケデリック(psychedelic)」という言葉はここから来ています — それは文字通り、「心を顕在化する」という意味なのです。

サイケデリックという言葉は、「心を顕在化する」という意味です。

LSD を摂ったからと言って、その人の意識が自動的に「拡大」するという保証はありませんし、必ずしも聖なる体験が起きたり、その後の人生がスピリチュアルなものになるというわけでもありません。でも、LSD がもたらす圧倒的に直接的で密度の濃い体験は、深い洞察と癒やしにつながる可能性がありますLSD を発見したスイスの化学者アルバート・ホフマン(Albert Hoffman)博士は LSD を、「魂の薬」と表現し、私たちが本来あるべき姿に立ち返るためのツールであると述べています。

1960年代、LSD による治療の可能性は広く社会に紹介されていました。LSD は、ティモシー・リアリー(Timothy Leary)と、カウンターカルチャーを謳う彼の信奉者たちによって、病んだ社会を癒やす万能薬として、また人類を進化における次の段階へと押し上げることのできる触媒として大々的に吹聴されました。

こうした理想郷的なビジョンは、LSD をこっそり諜報行為の武器として利用するというのとはまるで別世界のことに思えるかもしれませんが、この2つには共通のテーマがあります。今になって思えば、当時 LSD に関与していたグループはどれも、この薬物が引き起こす壮大な可能性に熱くなっていたのです。彼らはみな、LSD を大きなブレイクスルーへの鍵であると考えていました。どのグループにとっても LSD との出会いは、新たな可能性を思い描くきっかけとなりました。そうした可能性が実現するかどうかは別の話ですが、可能性への扉が開かれ、彼らが目を覚ましたことは事実でした。

一言で言えば LSD をはじめとする幻覚物質とは、可能性を高めるもの、と言えます — そしてそこには良い可能性も悪い可能性もあるのです。

大麻は幻覚物質か?

マジック・マッシュルーム、アヤワスカ、ペヨテ、シリアンルー、イボガ….. 幻覚を引き起こすこうした植物やキノコは、「導きの植物」として各地の先住民の文化において崇拝されています。大麻草もまた一種の導きの植物です。では大麻草は、マジック・マッシュルームや LSD と同じく幻覚を引き起こすでしょうか?

その答えはイエスでありノーでもあります。用量次第なのです

LSD は、大麻を喫煙するよりもはるかに強力です。一般的に大麻は、幻覚物質がときとしてそうであるように、認識機構が働かなくなったりする危険性はありません。大麻と LSD はともに時間の感覚をゆっくりにし、今この時、という感覚を高めます。ただ LSD の場合、通常の目覚めた状態の意識から逸脱して驚異的なほどに色鮮やかな世界が引き起こされるので、それと比べれば大麻を少々吸っても大したことはないように感じるのです。

大麻の経口摂取は喫煙した場合よりもはるかに強く作用します。濃縮された大麻樹脂、ハシシを食べたり、大麻入りのエディブルを食べすぎたりすれば、強烈な、LSD のような幻覚を見る場合もあります。

LSD と、大麻の主要成分で精神作用のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)の効果を比較するため、ケンタッキー州レキシントンにある連邦麻薬患者更正病院にいる受刑者に LSD と大麻を与えるという実験を行ったハリス・イズベル(Harris Isbell)博士は、長年 CIA の契約社員でした。博士は 1969年の論文で、純粋な THC を高用量で摂取すると LSD によるものと似た幻覚を見ると述べています。

依存症とうつ病

大麻と同じように、LSD は、それが嗜好目的での乱用と結びつく以前は、医師や科学者の間でその医療効果が高く評価されていました。1950年代、高用量の幻覚剤による治療はアルコール依存症の治療法として有望視されていたのです。研究者らは、LSD が引き起こす至高体験が、アルコールや薬物依存症患者の自分自身や世界に対する考え方を、根本的かつ永続的に変化させられるのではないかと考えました。

もっと最近では、マジック・マッシュルームの成分であるシロシビンが、禁煙とうつ病に対して有望な効果を示しています。2017年に『Nature』誌に掲載された論文では、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者らが、治療抵抗性のうつ病の患者が、シロシビンを使った2度のセッションと心理カウンセリングを何度か受けることによって症状が大幅に改善し、その状態が継続したと報告しています。2018年には米国食品医薬品局(FDA)が、シロシビンをベースとする実験的な化合物を、新薬開発と承認のプロセスを早めるため、うつ病の画期的治療薬として承認するという珍しいことがありました。

アヤワスカ(南米のジャングルに暮らすシャーマンが作る強力な幻覚剤)と MDMA(俗に言うエクスタシー)もまた、薬物依存や治療抵抗性のうつ病に効果を示しています。FDA に承認された「解離性麻酔薬」として、従来の抗うつ薬が奏効しない患者に適応外処方されるケタミンもあります。中等量のケタミンは、自殺念慮を排除し、落ち込んだ気分をやわらげますが、高用量で摂れば本格的な幻覚症状が起こります。

脳の肥料

「スペシャルK」ことケタミンはかつて、パーティードラッグとして有名になりましたが、その後の科学研究で、ケタミンの鎮痛作用と抗うつ作用は、脳と末梢神経系にあるカンナビノイド受容体を介して発揮されるということがわかりました。ケタミンはまた、グルタミン酸受容体の一種である NMDA 受容体を阻害し、それによって「脳由来神経栄養因子」(BDNF)という化学物質の産生を引き起こします。

BDNF は「脳の肥料」とも言われ、「ニューロン新生」と呼ばれる新しい脳細胞の生成を促進します。哺乳動物の成体の脳では、少なくとも2つの領域で常に新しいニューロンが生成されています — 側脳室の脳室下帯と海馬歯状回の果粒下領域です。同時に BDNF は、脳細胞同士の新しいつながりの形成を意味する「シナプス再生」も促します。これにより、脳がストレスや損傷、新しい経験に適応する能力を示す神経可塑性が高まるのです。

ケタミン、シロシビン、そして LSD は、神経可塑性と新しい神経連絡を助長する神経増殖誘導化合物です。幻覚剤が抗うつ作用を持つのは、ニューロン新生が増強されることによるものであることを科学者らは知っています。そして実は大麻もまた、新しい脳細胞の生成を促す神経増殖誘導化合物なのです。動物モデルで「成体のニューロン新生を阻害する」アルコールとはここが違います。

2005年、サスカチュワン大学の研究者らは、THC が、短期・長期・空間記憶の中心である海馬にある CB1 カンナビノイド受容体を活性化することによってニューロン新生を増大させることを発見しました。そして、2013年にブラジルで行われ『International Journal of Neuropsychopharmacology』誌に発表された研究によれば、陶酔作用を持たない大麻成分であるカンナビジオール(CBD)は、海馬におけるニューロン新生を促進することによって、不安感やうつを軽減します。

THCCBD は、私たちの体内で産生される内因性カンナビノイドの働きを模倣し補完することによって、ニューロン新生や、その他の医療効果を促進します。内因性カンナビノイドは、細胞レベルで成人のニューロン新生や BDNF の産生を司るエンドカンナビノイド・システムの一部です。内因性カンナビノイドと植物性カンナビノイドは、脳のニューロン新生に関与する部位に高密度で発現している同じカンナビノイド受容体に作用します。

5-HT2A: サイケデリック受容体

THC および CBD とセロトニン系の間にあるさまざまな相互作用についての研究が行われています。たとえば CBD は、セロトニン受容体の3種類のサブタイプに結合し、その一つが 5-HT2a です。5-HT2a による信号伝達の異常は、頭痛、気分障害、幻覚症状に関係していると考えられています。5-HT2a 受容体はまた、幻覚体験の主要な媒介です。LSD その他いくつかの幻覚物質も 5-HT2a に結合し、それが LSD のトレードマークである作用の多くを引き起こすと考えられています。

LSDCBD はどちらも非常にパワフルな化合物ですが、CBD には間違いなく幻覚作用がありませんCBD ほど幻覚作用のない物質はないと言っていいほどです。CBD は 5-HT2a に対する微力な拮抗薬として働きます。つまり、5-HT2a 受容体に結合してその働きを一部阻害するのです。幻覚剤にはそれとは逆の作用があります — 5-HT2a 受容体を強力に活性化するのです。LSD は非常に強力な 5-HT2a 受容体作動薬で、セロトニンよりもはるかに強く 5-HT2a 受容体と結合します。

THC はカンナビノイド受容体を活性化します。そしてカンナビノイド受容体はセロトニン受容体とつながり、組み合わさって、「二量体」という新しい情報伝達複合体を作ります。

THCLSDCBD とは異なり、5-HT2a には直接結合しません。ところが THC は、「二量化」と呼ばれるプロセスを介して内因性カンナビノイドとセロトニン系のクロストークに参与するのです。THC はカンナビノイド受容体を活性化します。そしてカンナビノイド受容体はセロトニン受容体とつながり、組み合わさって、「二量体」という新しい情報伝達複合体を作ります。

受容体の二量化というのは、神経科学において比較的新しく、議論の的になっている領域であり、この奇妙なタンパク質の結合については研究が始まったばかりです。基礎研究の結果によれば、CB1 カンナビノイド受容体と 5-HT2a セロトニン受容体が結合すると、THC の鎮痛作用と神経保護作用、またTHC が短期記憶に与える影響による認知障害を助長します。ヨーロッパの科学者が 2015年に発表した論文は、CB1/5-HT2a ヘテロ二量体は「記憶障害に関係する脳内の特定の部位において発現し、機能的に活性を有する」と述べています。

この結合した受容体が、高用量の THC を摂取したときに起きる幻覚の神経生物学的な裏付けとなっているのでしょうか? ハシシや高用量のカンナビノイドが含まれるエディブル製品を経口摂取すると、万華鏡のような、LSD が引き起こすのと同じような鮮やかな光景が見えるのはこれが理由なのでしょうか? いくつかの研究が、大麻を摂取すると 5-HT2a の信号伝達が促進されることを示唆しています。たとえば 2013年にはカンザス大学の研究者らが、カンナビノイドが前頭葉前部皮質の 5-HT2a の活性を亢進させ、増強することを発見しています。

さらに興味深いのは、5-HT2a と CB1 受容体をつなぐ分子経路が双方向的なものであるらしいことです。2006年、パデュー大学のデヴィッド・ニコルズ(David Nichols)らは、5-HT2a 受容体の活性化によって内因性カンナビノイドが生成・分泌されると発表しています。5-HT2a 受容体とエンドカンナビノイド・システムの間にある相互作用は、幻覚剤が持つ神経作用と抗うつ作用には欠かせないものです。

LSD のマイクロドージングと CBD の類似点

幻覚物質をマイクロドージングするとはどういうことでしょう? 高用量の THC 摂取が本格的な幻覚体験に近いとすると、LSD のマイクロドージングは CBD の摂取に似ています。ポジティブな体験談によると、マジック・マッシュルームや LSD のマイクロドージングは、不安神経症、うつ病、薬物依存症の改善に役立つのです。同じことが、複数の分子経路を介して医療効果を発揮する CBD についても言えます。

CBD が不安をやわらげる経路の一つは、もう一つのセロトニン受容体、5-HT1a との結合です。研究によって、CBD が作用する主要な標的は 5-HT2a よりも 5-HT1 であることがわかっています。また、 CBD は幻覚物質の多くが持つ医療効果である依存抑制作用も強いことを示すエビデンスも蓄積されつつあります。基礎研究の結果は、CBD に、オピオイド、コカイン、タバコ、メタンフェタミンの依存症に対する治療効果があることを示唆しています。また CBD は、大量飲酒による神経のダメージから神経を保護します。

『Addiction Biology』誌に 2017年に掲載された論文は、CBDがその記憶に与える作用によって依存症からの回復に寄与できる可能性を示唆しています。CBD が、薬物依存からの回復を非常に困難なものにする、条件刺激による薬物欲求を抑制できることがわかったのです。精神の健康において、「忘れる」ことの重要性は過小評価されるべきではありません — 体に染み付いた薬物への渇望を断ち切ろうとする際には特にそれが重要です。そしてそれは、CBD から得られるさまざまな恩恵の一つです。

CBDTHC といった植物性カンナビノイドには二相性があります。つまり、高用量と低用量で逆の作用を持つのです。低用量では刺激性、高用量では鎮静性である傾向があります。LSD もまた二相性があることは、幻覚剤を多量に摂った場合と少量摂った場合ではっきりと違った効果が現れることから明らかです。そこには、高用量の THC を摂ったのと、陶酔作用の起きない CBD を摂った場合ほどの違いがあります。

脳を変化させる

神経科学ではよく、「ともに発火するニューロンは互いに結びつく」という言い方をします。脳にできた習慣は凝り固まってしまいます。幻覚剤はまさに、知覚の扉を開いてくれるのかもしれませんが、それよりももっと重要なのは、幻覚剤が新しい脳細胞とシナプス結合を促すことによって、神経可塑性が高まる可能性が生まれることです。それが幻覚剤の働きであることは、科学が証明しています。

本格的な LSD 体験は 8 時間から 12 時間ほどで消えますが、LSD が引き金になって起こった脳の適応的な変化はそれよりもずっと長く続きます。新しく生まれた神経の結合は、新しい視点につながるかもしれません。「LSD でハイになる」というのは、凡庸さを超越し、長期的かつ包括的な視点、大局的見地に立った悟りを得るということです。これまで想像もつかなかったことが、突如可能性に満ちたことになるのです。

LSD は往々にして、非常に深い意味のあるビジョンが得られる瞬間を引き出してくれます — 突如としてある考えが頭に浮かび、爆発的な閃きが生まれ、それが私たちの物の考え方、物の見方を変えるのです。ただし、そうした洞察をしっかりと自分のものにし、日常生活に生かすというのは、言うは易く行うは難しで容易なことではありません。視野が広がったからと言って、必ずしも私たちのすぐ身の回りの状況が変わるとは限らないのです。

マイクロドージングをするにしろ、究極のハイを追い求めるにしろ、サイケデリックスで何かが手っ取り早く解決するわけではありません。でもサイケデリックスは、ニューロン新生を引き起こし、うつ病の人、問題が解決できずにっちもさっちも行かない人、あるいはただ単に誰にも気兼ねせず畏怖や驚嘆を味わいたい人の、脳の回路をリセットすることができます。そうしてリセットされた影響は、長く将来にわたって続くのです。


Martin A. Lee は Project CBD のディレクターであり、『Smoke Signals: A Social History of Marijuana – Medical, Recreational and Scientific』『Acid Dreams: The Complete Social History of LSD – the CIA, the Sixties and Beyond』を含む数冊の著書がある。


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参考文献

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